【プランナーコラム31】人の思いや自然の恵みを感じて。ずっと使い続けたいとっておき調味料3選

2018-11-23 18:24:42

毎週金曜日は個性溢れるこころキッチンプランナーメンバーによるコラムをお届けします。

今月のコラムテーマは<こころキッチンプランナーのオススメ調味料3選> ぜひお楽しみください。

 

 

こんにちは、こころキッチンプランナーの小花みさです。

 

数年前に台所の調味料をすべて一新したことがありました。

それまではスーパーで手に入るなるべく安いものを使っていました。

 

市販に出回っているそれらが、日本古来の製法でないことは知っていましたが、

「『本物は違う。』そうは言ってもたかが調味料。高くて美味しいのは当たり前。」という考えでした。

 

そして、後にその考えはがらりと変わり、

「これだけ歴史や人の思いや自然の恵みがつまった調味料。高くて当たり前。」

という価値観になり、続ければ続けるほどに、微細な味の違いを感じられるようになり、私の毎日の食生活は大変豊かになりました。

それと同じくして季節の移ろいや、日々のちょっとした違和感など見過ごしてしまいそうな些細なアレコレへの感度も高くなり、良いことづくめです。

 

 

今回はそんな私のおすすめの調味料3選をお届けして参ります。

 

 

1. ついつい晩酌してしまう・・・角谷文次郎商店『三州三河みりん』

調味料を一新した際に、いちばん衝撃的だったのがみりんです。

アルコールに、人工甘味料や水あめ、化学調味料や添加物が入ったいわゆる「みりん風調味料」を使っていたので、はじめて本物のみりんを口に含んだ時は私は二十数年生きてきてみりんの味を知らなかったのだなぁ・・と。

食後酒に出てきそうな甘口高級酒といった感じでそれだけで晩酌出来てしまうほどおいしい。

実際、江戸時代、庶民にみりんが広まった頃には甘くて女性も楽しめるお酒という位置づけだったそうです。(ただし、当時は麹の技術が発展途上で現代のみりんほど甘く濃いものではありませんでした)

 

 

そんな本格みりんの中でも、一番有名なのが角谷文治郎商店さんの三州三河みりん。明治43年創業の由緒正しき生産者さんです。

みりん以外にも、豆みそやたまりしょうゆなど古くから醸造がさかんであった愛知県東部・三河地方。

醸造に適した水や温暖な気候など、みりん造りの条件が揃い、みりん生産地として200年以上の歴史を持ちます。

 

現在、こうした本格みりんの生産者さんは日本全国でも数えるほどだそうですが、中でも角谷文治郎商店さんは三河の地で専業のみりん生産者さんの中でも唯一、原料の焼酎の仕込みから行う本格派です。

国産の原料にもこだわり、昔ながらの伝統製法で長期熟成させます。

三河みりんは火入れをしません。それでもかびないのはふた夏も熟成させて、雑菌がすっかり死滅するから。大変手間ひまかかっており、貴重なのです。

角谷文治郎商店さんの三州三河みりんは最近はスーパーでも見かけることが増えたので是非多くの方に使ってみて頂きたいです。

 

 

角谷文次郎商店『三州三河みりん』

 

2. 変幻自在の不思議なお塩。テネモスネット『ボリビアの塩』

岩塩はお肉料理などとも相性がよく、使いこなせばお料理の幅が広がります。
太古の昔に海が隆起してできたボリビアの山から採れた岩塩を粉砕しただけの無精製塩です。

このお塩は不思議で、塩をそのまま舐めた時と、食材にふった時とで味わいが大きく変化します。

大抵のお塩は、お塩単体で舐めて感じ取った凸凹と食材の凸凹とを想像上でかけ合わせて、「あんなお料理に合いそうだ」という当たりをつけるものですが、このボリビアの塩は単体で舐めた時には想像できないほどお料理に対して変幻自在に調和します。

なんでも化学調味料を足してしまえば、表面上、味のバランスが良くなるように思えますが、実はプラスすべきは塩だったりします。

 

 

ただし、良質なお塩。

カレーでもスープでもあとちょっと物足りない時、塩を少しずつ加えていくと、ぴたりと「ここだ!」と思える瞬間がありますので、そこまで加え続けます。

お塩は本当に少しで全体のバランスが変わるのです。

そういった用途にイチオシなのがこの『ボリビアの塩』です。

 

テネモスネット『ボリビアの塩』

 

3. どこまでもまろやかなお酢 飯尾醸造『富士酢』

飯尾醸造さんは伝統的な製法で、無農薬米使用と原料にもこだわった明治26年から続く京都の生産者さんです。

無農薬米の歴史は昭和30年代からと古く、良い酢は良い米からという理念のもと、無農薬での米作りに賛同してくれる農家を一軒一軒回り探し歩いたそうです。大量生産・大量消費が美徳とされた当時では大変なことだったと言います。

 

 

こうして大切に造られた酢を頂くことが出来るのは本当に幸せなことだと感じます。

角がなくまろやかなお酢で、市販の酢のようにつんとした感じがありません。

直線的でなく、いろんな味わいを持つので、砂糖や塩などをたくさん使わずとも、最低限で十分味が整います。

 

 

飯尾醸造さんはこころキッチンで昨年主催した『おうちごはんフェス』にも出店頂きました。

基本の純米酢である『富士酢』のほかにも、
『富士酢のりんご酢』『富士酢のすし酢』『富士酢のピクル酢』など

豊富な展開で皆様のお台所にもフィットすること間違いなしです。

 

飯尾醸造『富士酢』

 

 

以上、こころキッチンプランナー・小花みさのおすすめ調味料3選でした!

比較的スーパーなどでも手に入りやすいものをチョイスしましたので、是非お手に取ってみてください。

 

 

本日のコラム担当

こころキッチンプランナー 小花みさ

Instagram: https://www.instagram.com/ohanahana_misa/

 

 

めくるめく美食、ジャンクの楽しさ、素朴な一汁一菜、色んな面から食を愛する探求家。

一方、食が荒れると心も荒れる、心が整うとおのずと食も整う経験から、丁寧なお食事=自分を大切にすることと実感。

『食と心と体は繋がっている』

人生は食からも変えていけることを伝えたくてこころキッチンプランナーとして活動しています。

 

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